シニアをターゲットとした喫茶店・カフェも増えている
喫茶店・カフェビジネスは人気のあるジャンルで、憧れからやってみたいと思う人も多いですし、それほど経験やスキルがなくてもスタートしやすいビジネスでもあります。
そんなカフェビジネスに、日本国内では変化が見られます。
それは、利用するお客様の年齢層が上がってきているのです。
以前は学生がおしゃべりをしたり勉強をしたりするために利用していたり、ビジネスマンが休憩や商談をするために訪れていたりするケースが多く見られました。
しかし、今では友人同士や夫婦などでシニア客が来ることが多くなってきています。
こうした流れを受けて、最初からシニアをターゲットとした喫茶店やカフェをオープンしたり、ターゲットを変えてメニューや内装を調整したりするお店が出てきています。
シニア向けカフェのビジネスには、様々なメリットがあります。
まず、ゆっくりと時間を過ごしてくれるため、客単価が高いということです。
コーヒー一杯で済むこともあまりなく、スイーツや軽食を頼むため一人当たりの単価が上がります。
そして、たいていは複数での来店となるため、テーブルごとの単価という点でも高くなります。
もう一つ重要なのは、シニア世代はリピーターになりやすいという点です。
ビジネスマンのように、外出先で見つけたカフェに入るというよりも、近所やお気に入りのスポットにあるお店に通います。
しかも、お店が気に入ると同じところに通う傾向が他の年代よりも強いです。
そのため、安定したリピーターとなりお店側にとってうれしいお客様なのです。
目指すコンセプトはカフェによって異なる
どのようにしてシニア層を獲得するのか、そのコンセプトはお店、地域によって異なります。
もともとモーニングなどの喫茶店文化があるところでは、手ごろな価格でお得感を出す必要があります。
一方で、都心部などでは落ち着いた雰囲気や、飲食物のレベルを上げることで上質のサービスを提供するお店も多く見られます。
また、提供するメニューもバラエティーに富んだ内容にするのか、定番メニューを設けてシンプルにするのかといった違いも見られます。
内装も含めてそれぞれで独自色を出して、その土地の状況に合わせるのもポイントです。
「シニア向け」を表面には出していないことも多い
シニア世代をターゲットにしているとしても、それを大っぴらにしてはいないお店が多いです。
お店としても、いろいろなタイプのお客様に来てもらった方がリスク分散になりますし、お店の活気も出るからです。
内装やメニュー、接客などをシニア向けにすることで、特にオープンにしなくても自然とシニア世代が来てくれるのが理想と言えるでしょう。