シニア・高齢者の方でも筋力はつくのか?
運動不足が気になるシニアや高齢者の方におすすめなのが「筋力トレーニング」です。
とはいえ、若い方と同じように高強度の負荷を筋肉に与えると、筋組織が傷つき、ケガや病気、関節を痛める恐れがあります。
安全に楽しむためには、一人ひとりに合った負荷強度でトレーニングを行うことが大切です。
無理なく続けられるトレーニング方法として「自重トレーニング」が挙げられます。
自重トレーニングとはその名の通り、自分の体重を利用するトレーニング法です。
運動器具を使わずに始められるので、自宅でも行いやすいのが魅力の一つ。お金もかかりませんし、筋トレ初心者でも気軽にスタートできます。
シニアや高齢者の方にとってケガのリスクが低いのも嬉しいポイントです。小さな負荷を筋肉に届けるトレーニング法なので、変に負荷がかかり過ぎることはありません。
自宅で行う場合は、床にトレーニングマットを敷いたうえで行いましょう。筋力トレーニングの他に、日常的にウォーキングを行い、筋肉を動かすことを意識するのが重要です。
筋力トレーニングの効果
筋力トレーニングという呼び名の通り、筋力増強の効果が見込めます。
私たちの体を支えるために働く「抗重力筋」の筋力が増強されることによって、バランスの良い姿勢が保てます。
また、急なグラつきで転ぶのを防ぎ、スムーズに移動できる力を高められるので、普段の生活がより充実するでしょう。
筋肉が太くなるぶん筋肉量もアップするので、身体を動かすためのエネルギー量が増加し、基礎代謝アップも見込めます。
体脂肪を燃焼しやすい状態にしてくれるのも大きなポイント。自重トレーニングのようなスロートレーニングや、ウォーキングやジョギングのような有酸素運動を行う前に筋力トレーニングを実施しましょう。
有酸素運動+筋力トレーニングは是非とも取り入れたい内容です。
基礎代謝がアップするぶん、エネルギー消費量の効率が良くなるため、生活習慣病の予防だけでなく、減量した際に体重がリバウンドしにくいメリットも得られます。
適切な負荷をかけながらトレーニングを行うことによって、血圧や血管に対し、良い影響をもたらしてくれます。
ただし、筋力トレーニングを行えば良い!というわけではありません。栄養バランスの良い食事も一緒に摂ることが大切です。
食事をする際、食べ物が飲み込みづらい・物がかかるようになったという方にも、筋力トレーニングはおすすめです。
筋力トレーニングでは、飲み込む力に関わる筋力を鍛えられるので、食べ物を上手に飲み込む力を維持・改善でき、誤嚥(ごえん)による肺炎などのリスクを抑えます。