シニア派遣とはどんなサービス?
シニア派遣というのは、シニア世代と呼ばれる50代から60代の方が派遣社員として働くよう派遣先を紹介するサービスです。
基本的には人材派遣会社が行っているサービスと変わりがありません。
ただし、利用できるのがシニア世代に限定されているだけの話です。
そのため派遣先企業のバリエーションは豊富にあり、それぞれの会社が持つ独自性や得意分野に応じて業種や企業規模が異なります。
働き方についても選択肢があって、フルタイムでしっかりと働ける求人もありますし、週に数日だけとか一日に数時間だけといった時短勤務の派遣も見られます。
シニア世代だと、派遣先が少なくなってしまうのではないかという心配をする方もいます。
しかし、人材派遣はルール上、年齢を指定して人材を派遣してもらえないことになっています。
年齢よりも資格や実務経験、スキル、勤務条件などの要素で要請をして、それにマッチする人材を派遣することになります。
そのため、十分にシニア派遣というビジネスは成り立つわけです。
また、そもそもシニア世代は仕事という面でメリットが大きな人材です。
長い社会経験を積んでいますので、作業の効率的な進め方を知っていますし、職場における人間関係も作りやすい傾向にあります。
安定して就業する傾向が強いですし、誠実に仕事に向き合う方が多いというのも特徴です。
確かに体力的には若い世代に比べると落ちるところもありますが、それ以上の人材力を持っているケースが多いのです。
なぜシニア世代は派遣で働くのか?
もう一つのポイントは、働きたいと考えているシニアが多いということです。
つまり、利用者がたくさんいるのでサービスが成り立ちやすいわけです。
というのも、定年になって引退、退社してからもまだまだ元気だしやる気もあるので、何らかの仕方で仕事を続けたいと思っている人がたくさんいるからです。
特にやることもなく過ごすよりも、生産的な活動をした方が良いと考えるわけです。
また、老後の生活に不安を抱える方が多いのも事実です。
年金が支給されるとしても、働けるうちはお金を稼いでその後の人生のための資金を貯めたいという要望を持つ方も少なくありません。
シニア派遣ビジネスの動向とこれからについて
団塊の世代がシニア世代となっていることや、少子化によって働き手自体が少なくなっていることから、シニア派遣のニーズは高いものがあります。
これからもその傾向は続きます。
特に、熟練の職人が求められる製造業などでは、経験と技術を持つシニアをあえて採用する企業も少なくありません。
技術の継承という意味からも、シニア派遣は大きな意味を持つビジネスとなるのです。