高齢者と孫の関係から考えられるビジネス

孫と一緒に学べるプログラミングサービス

セガゲームスが運営するシニアの趣味活動応援ウェブサイト「シュミカツ!」では、会員の約9割が50代以上です。
このサイトの大きな特徴は、孫と一緒に参加できるプログラムを用意していること。サイト会員と孫を対象に、一緒に学べるプログラミング教室を開催しています。

ICT(情報通信技術)教育エバンジェリストが、プログラミング教室の必要性や学ぶメリットだけでなく、分かりやすく解説してくれます。
セガトイズが設計した学習用アプリ搭載のタブレットトイを使うため、パソコンを触ったことがない高齢者や孫もスムーズに使用できるのが魅力です。

2020年から、小学校でプログラミング教育が導入されることが決定しています。
イー・ラーニング研究所が実施した「子どもの夏休みに関するアンケート」によると、「夏休み期間子どもに勉強させたい習い事」のなかで、プログラミングは2位にランクインしたことが分かりました。

親の世代では、学校でプログラミングを学ぶ機会が無かったぶん、子どもへのプログラミングに対する教育熱が高まってきているのかもしれません。

高齢者の方に関してのパソコン教室はさまざまなところで開催されていますが、年齢が高い方に向けたプログラミング教育は少ない現状です。
とはいえ、60代のスマートフォン所有率は50%超え、70代に関しても30%を超えていることが、2018年1月NTTドコモ モバイル社会研究所調べで分かっています。

ICT技術を活用しながら生活する方が確実に増加している傾向にあるため、孫との触れ合いを楽しみつつ、プログラミングスキルを得ようと考える高齢者の方は多くなるのではないでしょうか。

孫レンタルビジネス

孫レンタルは、米国のオンデマンド孫サービス「Papa(パパ)」の運営会社が開始したサービスのことです。
一人暮らしのシニアを対象としたサービスで、利用者はウェブサイトやアプリ、電話で孫をリクエストできます。
孫と聞くと小さい子どもをイメージする方もいるかもしれませんが、実際訪れるのは地元の大学生です。

今のところサービス内容は限定されておらず、家事の手伝いや病院の送り迎えをはじめ、PC・スマホ・ソーシャルメディアの使い方など、さまざまな使い方が想定されています。
ただし、利用者をお風呂に入れる・食事を与えるといった介護行為はサービスに含まれていません。

実際孫として選ばれるには、面接と厳密なバックグラウンドチェックを受ける必要があります。
選考通過率4%と狭き門ながら、今や「孫」である大学生は600人を超えている状況です。
1時間当たりの利用料金は20ドルで、そのうち12ドルが孫に支払われます。月額30ドルのプレミアム会員になると、お気に入りの孫を選べる特権があるのも面白いですね。